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荻原博子の「やさしいマネー日記」

経済ジャーナリストの荻原博子が、日々の出来事をつづります。

ブログアーカイブ2009/09

希望のある国にしたいね!

民主党の子育て手当について、何人かの方から、子どもがいる人ばかり優遇するのはおかしいという意見をいただきました。
確かに、そうですね。
私も、子どもはいますが、すでに給付対象外の年齢なので、もらえない親の1人です。
そういう意味では、なぜ15歳までの子どものいる家庭ばかり優遇されるのかと思う気持ちはわかります。
ただ、私の周囲には、小さな子どもを抱えて途方に暮れている人もたくさんいて、しかも離婚して女手ひとつで奮闘している人も多く、どうしてもそちらに目が向いてしまうというのが正直なところです。
また、子どもは、日本の未来を背負ってくれます。
今、20代の死亡の原因の1位は、自殺です。戦争もしていないし、専制君主国家でもないのに、20代の若者が、年間3000人以上自殺するという国は、世界でも類を見ないでしょう。
それだけ、日本には閉塞感が充満しているということだと思います。
先日、20代で就職できない人に話を聞いたら、今の収入だと、結婚もあきらめざるをえないと言っていました。だから、恋人はインターネットの中だけだと。
これは、個人の努力が足りないのではなく、社会の仕組がおかしいのだと思いました。
私は、20代の人たちが、希望を持てるような国になってほしいと思います。


働けるなら、働くほうがいいかも。

子ども手当をもらえるのはいいけれど、まだ子どもがいないので、共働きしようかどうか迷っているという方からメールをいただきました。
少し前までは、結婚退社が職場の主流でしたが、最近は、子どもができたので辞めるという人が多いようです。
確かに、子どもを産んで育てながら働くというのは、しんどいです。私も、小さな子ども保育園にあずけて働いていたので、大変なのはよくわかります。単に、身体が大変なだけでなく、精神的にも「こんなに小さいのに、人にあずけて働くなんて、ひどい母親じゃないか」という自分を責めるようなところもあって、大変でした。
でも、保育園では、お母さん同士の助け合いもあって、なんとかなりました。
会社に勤めていると、育児休業も取れます。ですから、頑張れるなら、なんとかガンバってください。
ただ、やっぱり会社を辞めるというなら、それなりの手続きをしておくといいです。
辞める時に、失業手当の延長の手続きをしておくのです。
出産で会社を辞める時には、あらかじめ手続きをしておけば、失業保険の需給期間を3年間延長できます。通常だと、辞めて1年の間に手当をもらい切らなくていけないので、出産しているうちにもらい損ねてしまったということになりがちですが、この手続きをしておけば、子どもを産んで1~2歳になって保育園にあずけられるようになってから働きに出る時に、失業手当がもらえます。
そうやって、もう一度働くということもできますよ。

年金のお問い合わせについて。

そろそろご主人が年金をもらう年齢だけれど、まだ働けばかなりの収入になるので、働きながら少し給料を下げて年金をもらったほうがいいのか、年金は減ってもこのままでいいのか迷っているという方から、相談のメールが来ました。
現在63歳で、65歳から基礎年金をもらうということなので、たぶん、自営業の方ではないかと思いますが、結論から言うと、自営業なら同時にもらっても給料の調整は入りません。まず、年間の年金額が70万円以下なら基礎控除があります。21年度の年金の満額は79万2100円なので、満額もらえる人は控除額を超えてしまいますが、年金は雑所得なので他に雑所得になる収入がなければ、9万2100円超えてしまっても、20万円以下なら申告の義務はありません。
社会保険料については、年金ではない給料を対象として徴収するので、年金をもらっても増えるということはありません。
つまり、自営業者で国民年金に加入している人なら、65歳から年金をもらっても、そのために給料を減らさなくてはいけないというような調整はないということです。
ただ、厚生年金に加入している人の場合には、給料をもらっていると、基礎年金に上乗せされている厚生年金部分が調整されて減ってしまう可能性があります。
詳しくは、社会保険事務所で聞いていただきたいと思います。
問い合わせの方は、まだお子さんが小さいようなので、将来が心配ということでしたが、もし、ご主人が健康で長生きしそうなタイプなら、いっそ、年金の受給開始年齢を繰り上げてもいいかもしれません。
たとえば、65歳から満額の基礎年金をもらうと年額は79万2100円ですが、これを70歳からもらうことにすれば、年間約113万円の年金を受け取ることが出来ますよ。85歳以上生きれば、このほうがトータルでもらえる額は増えるかもしれません。
健康第一で、無理をしないことですね。

個人年金より貯金を!

個人年金に入りたいのだが、どれにすればいいのか迷っているというママからメールが来ました。
お金が有り余っているなら別ですが、そうでないなら、個人年金などには入らないほうがいいでしょう。
個人年金には、一定額を払い込むと、先々一定額がもらえる従来型の個人年金保険と、運用次第でもらえる額が変わる変額個人年金があります。
従来型の個人年金は、昔は払った額よりも大きく増えて戻ってきたのですが、今は、運用利回り(予定利率)が低すぎて、将来、大きく増えません。中には、積立多額よりも年金原資が少いなどという貯蓄になっていないものもかなりあります。
もう1つの変額個人年金のほうは、今、さんざんな状況です。運用次第で増える可能性もあるけれど、目減りの可能性があり、今は、2~3割目減りしてしまったという人がゴロゴロいます。たとえば、郵便局で昨年5月に売り出したもので、1000万円預けた人がすでに700万円くらいに目減りしているケースも出ています。
これだけ減ってしまうと、元に戻すのは難しいでしょう。
変額個人年金は、手数料が高いので、売る側の保険会社や銀行に取ってはおいしい商品ですが、買う側にとっては、手数料が高いぶん、なかなか増えないということになります。
しかも、これから経済状況が悪化してくる恐れがあります。
老後をリスクにさらさないためにも、個人年金などには入らず、しっかり現金で貯金しておきましょう。
ただし、従来型の個人年金に、昔に加入したという方は、加入した時の利回りがかなり高いものがあるので、そういうものなら大切にしたほうがいいですね。

2009/08  |  2009/10