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荻原博子の「やさしいマネー日記」

経済ジャーナリストの荻原博子が、日々の出来事をつづります。

ブログアーカイブ2009/05

制度はスタートしたけれど…

「エコポイント」の、制度がスタートしました。
ただ、残念ながら、詳しい内容は、決まっていないというのが現状です。
どんなメーカーのどの商品が対象になるかとか、冷蔵庫なら容量、テレビなら画面サイズと、何段階かでポイントがつくということくらいは決まっていますが、もらったポイントがどのように使えて、何と交換できるのかといったことがわかるのは、もっと先になりそうです。
百貨店やスーパー、地域振興のための商品券、鉄道乗車券などのプリペイドカードなどにも交換できるようにしようという案が出てきてはいるようですが、手続きも何だかややこしそうで、イマイチな感じです。
しょせんは、選挙対策のバラまきの一貫ということでしょう。
ただ、もし家電が買い替え時期に来ていたら、エコポイントが使える来年3月までに買い替えるというのはいかも。
エアコンなどだと、2つ星の古いタイプと、5つ星の省エネタイプだと、電気代だけで、年間に1万円近く変わってくるケースもあります。
焦る必用はまったくありませんが、もし壊れてしまったら、次回はエコ家電がお勧めです。


民主党の公約は?

代表が、小沢氏から鳩山氏に代わった民主党。
やっぱり、小沢、鳩山、管ですか、といったところで斬新さに欠けるような気がしますが、でも、民主党が政権を取るか、次の選挙で与党が3分の2以上の議席を確保しないと、大変なことになります。
民主党が勝って政権を取れば、衆議院も参議院も押さえるわけですから、どんな法案も通ります。また、与党が現行の衆議院での3分の2の議席をキープできれば、たとえ参議院で法案が否決されても、差し戻されて可決できます。
最悪なのは、与党がちょい勝ちした時。衆議院で法案が通っても、参議院で否決されて終わり。最悪なケースだと、法案がまったま通らないということになり、政治が空白化してしまう可能性もあります。
与党の3分の2キープと民主党が勝つのでは、難易度としてし、与党の3分の2キープのほうが高いので、民主党に勝ってもらうほうが現実的かも。
ということで、民主党がどんな政策を掲げているのかを見てみましょう。
まず、生活関連では、家計のお金を増やすことが目標となっています。中学卒業まで、子ども1人あたり月2万6000円の「子ども手当」を支給。高校生がいる家庭には授業料相当額を助成。大学については、無利子の奨学金を充実させ、収入の低い家庭には、授業料だけでなく生活費にも奨学金を支給。
また、現在、子どもの医療費は中学生まで一律無料。
原則として、働く人すべてに雇用保険を適用し、雇用保険が切れた長期失業者や現在、雇用保険が適用されていない非正規労働者などに対しては、職業訓練を勧め、その間の生活費として月10万円を出すとしています。
これらの財源は、天下り廃止で公共のコストを下げ、独立行政法人、特殊法人などを廃止して、そこに流れていくお金を止め、国家公務員の人件費を削減し、直轄の公共工事を見直し、個別の補助金を廃止するなどして捻出するとしています。
もし実現できたら、私たちにとっては、かなりうれしい話ばかりです。が、あまりにおいしい話ばかりが並んでいるので、本当に実現できるのだろうかという疑問も…。


年金は、本当にもらえるの?

年金は、本当にもらえるの?
連日、厚生労働省から発表される数字を見て、そんな不安を抱く人も増えていることでしょう。
2017年まで毎年保険料がアップし、いっぽうで現役世代の収入の60%確保が50%まで下げることが、5年前に決まりました。その代わり、これで100年安心できると言われました。
ところが、その約束が、わずか5年で崩れるとは…。
政府が、現役時代の収入の50%を保証するとした前提の収納率80%が崩れ、65%と判明しました。これによって、50%支給はムリということが判明しました。
さらに、その後、前提となっている賃金の上昇率の名目2・5%アップはムリという話が出てきました。国税庁の調べでは、ここ10年間、民間の給料は下がり続けていまるので、当然と言えば当然。
さらに、5月に総務省統計局が、子どもの数が28年連続で減っているという数字を出しました。これで、年金の前提となっている少子化が回復するという見通しも暗くなりました。
さらに、運用利回りを4・1%と設定していますが、ここ10年の平均値でも1・5%なのに、そんなのムリ。
これだけ立て続けに、「100年安心年金」の崩壊を示すデータが目白押しに出てきているというのに、それでも政府が、年金は100年安心と言い続けるのは、自分たちが太鼓判を押したことが間違っていたと認めたくないからでしょう。
民主党が「ここ10年のリアルな経済数値を使って、年金を計算し直せ」と詰め寄ったところ、出てきたのは、年金は22年しか持たないという計算結果でした。
22年しか持たないとなれば、43歳以下の人は、年金がもらえなくなるじゃあないですか!!
ますます年金不信が強まり、若者の年金離れが進んで手遅れになってしまわないうちに、早く、政権交代した方がいでしょう!

この差は、なに?

前回、今のままだと、年金が22年しか持たないという厚生労働省の試算を提示したことで、かなり不安になってしまったという人が多かったようです。
ごめんなさい。これは、あくまで現状のまま行ったらということです。その前に、みんなで何とか考えて、不安が無い老後を送れるように、年金を組み立て直さなくてはいけないよね。
そのためには、まず、厚生労働省が間違いを認め、年金がどうなっているのかという正確な数字を、正直に国民の前に提示するべきだと思います。
いつまでも、現実には壊れている「100年安心年金」に固執して、そのための辻褄合わせばかりしていたら、本当に年金はダメになってしまいます。

民間の平均給与は、平均435万円。ところが、国家公務員は平均663万円、地方公務員は平均728万円、独立行政法人は平均733万円です。
60歳での退職金は、大手企業で平均2417万円、中小企業(東京都内)で、高卒だと1130万円、大卒だと1225万円。ところが、公務員の退職金の平均は、2450万円と、大手企業より高いのです。
しかも、公務員の年金である共済年金は、民間の年金よりも職域加算という加算が付いているので、給付額が多くなります。
さらに、公務員には、民間のように途中でリストラされる危険はほとんどない。

あまりに民間との格差がありすぎて、まるで貴族と平民のようで、唖然としてしまいます。
せめて、民間と同じような待遇にならなければ、民間の人のために制度を何とかしようといった前向きな発想は、生まれてこないのではないかと思います。
とりあえず、正確な数字を出してもらうためにも、政権交代が必用かもしれません。
2009/04  |  2009/06